桜と坐禅で人生を想う
母植えし
淡墨(うすずみ)桜
咲きにけり ~夏炉
年柄年中、雑文を書き連ねていると、いつも感じることですが…本当にあっという間に月日は流れ、季節は巡っていきますね?
今年も年度末になって、わが家の庭の河津桜(奥)は、すっかり葉桜に装いを替え、いよいよ淡墨(うすずみ)桜が咲き始めました。
こちらも、亡き母が約10年前、岐阜の本巣市で有名な山桜の苗を買ってきて、植えたものです。
まるで「花の色は移りにけりな…」で有名な小野小町の和歌のように…咲く時は鮮やかなピンクの花びらは、やがて「薄い墨で描いたようなグレー」に変わり、潔く散っていきます。。この世の中の無常さ、特に人生の儚さを象徴するような美しい花です。
夕方からは、榛南ライオンズクラブの『坐禅例会』でした。。2012-13年度のクラブ会長でもあった森川道雄ライオンが御住職をされている牧之原市細江の『曹洞宗江松庵』本堂に並べられた椅子に座り、メンバー25人が心静かに自分自身と向き合いました。
坐禅(座禅)というと…畳の上でしっかりと胡坐を組んで瞑想する独特のスタイルを思い浮かべてしまい…体の固い私はすぐに足腰が痛くなってしまって、なかなか集中できなかった思い出があるのですが…今回は、イスに座っての坐禅ということでとてもスムーズに行うことができました。
座禅の要は姿勢を整え、呼吸を整えることです。それは椅子で行っても同じこと。特に大切なのは腰から下を安定させて、上半身を柔軟なまま、力みのない状態にして目を閉じることなく、瞑想することなんだそうです。
広い本堂に漂う静寂の中での…「自分と人は違って当然です。。自分は自分のやり方とペースで生きていけばいい。幸せな毎日を送るためには、心を落ち着かせる、穏やかにすることが大切です」という森川さんの〝ご提唱〟に心が洗われた気がしました。
約45分間の坐禅中は「何も考えず、呼吸だけに集中しよう!!」と思ったのですが…普段、いろんな煩悩に苛まれながら、せわしなく動き回っているだけに、次から次へといろんなことが頭の中に浮かんできて…〝無我の境地〟には程遠い自分にがっかりしました。
まだまだ修行も苦労も足りません!!