坂本龍馬を斬った男
「坂本龍馬を斬った男」の半生を描いた劇に、なんとウチの長男が出演!?
来たる9日(土)に、牧之原市坂部区民センターで行われる〝歴史演談〟『侍たちの茶摘み唄』(主催:坂部まちづくり実行委員会)に、ウチの悠司が急きょ出演することになりました。
〝歴史演談〟とは…専用の劇場や稽古場を拠点として、俳優、舞台技術・制作スタッフが活動を行う日本で初めての公立文化事業集団「静岡県舞台芸術センター(SPAC)」が、地域に伝わる歴史物語を分かりやすく『動読』(動きのある朗読)と『解説』、そして臨場感あふれる音楽で紹介する新機軸の演劇です。
今回、SPACの俳優・奥野晃士(あきひと)さんが主演するこの劇とは…「今から140年前の明治10年(1877)…牧之原台地の開墾を進めた旧幕臣たちが、収穫をし始めた大茶園に遅れてやってきた1人の男・今井信郎。。幕末に京都見廻組の一員として活躍し、かの坂本龍馬暗殺の実行犯と言われた37歳の〝牧之原入植最後の侍〟の数奇な生涯を描いた話題作」です。
演劇部の同級生の大窪あみさんの紹介で、この期に及んでキャストに加わった部長のユージが、いったいどんな役を演じるのかはさっぱりわかりませんが…これは、親馬鹿としては、観に行かねばなりません!!
「龍馬を斬った男」が、この地で茶農家として、生涯を全うしていただけでもすごい秘話なのに…旧坂部村の山向こうの初倉村(現島田市)の村議や村長を務めたり、榛原高校の前身・堰南(えんなん)学校の創設に尽力したりしていたとは!?
知られざるこの地域の歴史に、ご興味のある方、18歳の若きユージの将来性に期待してくださるお友達のみなさん!! ぜひぜひ、9日(土)の17時に坂部区民センターにお越しくださいませ。
ただし、入場料は1500円(中学生以上)。チケットは、同区民センター窓口(0548-29-0201)で、絶賛? 発売中です!!
◆今井 信郎(いまい・のぶお) 1841年(天保12)11月14日、江戸・本郷湯島 生まれ。10歳で元服して為忠と名乗り、湯島聖堂に出仕。和漢の道や絵画などを学ぶ。安政5年(1858)、直心影流・榊原鍵吉の門下に入り、20歳で免許皆伝、講武所師範代を拝命した。また、「片手打ち」という独自の剣法を編み出した。
23歳で遊撃隊頭取として京都に赴き、佐々木只三郎の京都見廻組に参加し、坂本龍馬と中岡慎太郎の暗殺に関与する。鳥羽・伏見の戦いに敗れた後、江戸に戻ると、幕府陸軍の訓練を担当していた古屋佐久左衛門と共に、脱走した幕府歩兵の鎮撫に当たり、後に組織された衝鋒隊の副隊長となり、戊辰戦争においては最後の箱館戦争まで戦い抜いた。
明治3年(1870)、箱館で降伏。囚われの身となっていた際に近江屋事件の糾問を受け、坂本龍馬暗殺に関わったと自供し、裁判により禁固刑となったが、明治5年に特赦で釈放された。明治10年(1877)に榛原郡初倉村(現島田市)に移住。茶農のかたわら、明治22年(1889)に初倉村の村議、同39年(1906)に、第4代村長を務める。
政治家としては、当初キリスト教を敵視し。布教に訪れていた宣教師を暗殺しようとしていたが、横浜の横浜海岸教会でその教義を知り、感銘を受けて信者となり、洗礼を受ける。後半生はクリスチャンとして矯風事業に貢献した。また、同じクリスチャンである坂本直が主宰した龍馬の法要にも出席した。自由民権運動に関わり、「三養社」という政治結社を設立するも後に 解散。 この時に残った基金が榛原高校の前身である堰南(えんなん)学校の設立(1900年)の原資となった。
大正5年(1916)に脳卒中で倒れ、2年間の闘病生活の後に死去。享年76。