本日、牧之原市の2月定例会が開会しました。3月20日まで23日間かけて、平成26年度の一般会計予算など、多岐にわたる31の議案を審議、採決するとても重要な議会です。
冒頭に西原市長が、施政方針演説を行い、4月からの新年度の施政の決意を表明されました。全文が、牧之原市のホームページに掲載されていますので、ぜひご一読ください!!⇒ここから!
もっとも重大な「当初予算」は、一般会計と特別会計と合わせた総額約289億円。本年度より、約24億円の増でした。「喫緊の課題である『地震津波対策』と『地域の活力』に重点を置いた『積極的な予算編成』を行った」そうです。これに関しては、1新人市議の私は、違った見解を持ったわけですが…。。私の考えや疑問点は、3月6~7日に開催される「一般質問」の中で、披瀝したいと思いますので、本日は割愛させていただくことをご容赦ください。
午後遅くまで及んだ全議案の提案説明が終了後、大会議室で臨時の全員議員協議会が開かれました。明日27日に開かれる市幹部による「防災会議」を前に、鈴木精治防災監の作成したわが市の「原子力災害対策における広域避難の考え方について」という資料の内容が全議員にレクチャされました。明日の会議には、NHKの撮影クルーが取材に訪れ、、夕方6時10分からのローカルニュースと、3月5日の「クローズアップ現代」で紹介されるそうです。
さる13日の原子力防災訓練の際も言いたかったことですが…震災から3年が経とうとする今でも、国や県が原子力災害を想定した住民避難のシミュレーションを提示しない中、大部分の市域が浜岡原発10キロ圏内に入る牧之原市が、積極的にこの問題に取り組んでいること自体は、私もとても評価しています。元自衛官として、福島の悲劇を直接的、間接的にご存じの鈴木防災監の熱意と、責任感にも感服しています。
しかしながら、20日に同じ会議室で、中部電力がわれわれ議員に対して行った『「原子力規制委員会」に申請した「安全審査」の解説』とは、ものの見事に対極にある「福島原発事故級」の最悪の事態だけを想定していることで、はっきりいって荒唐無稽、ほとんど実現不可能な対策案を解説されることに、ものすごい違和感とストレスを感じました。
私は大声で言いました。「先日、中電の役員は『可能性を限りなくゼロに近づけるための努力や取り組み、訓練を進めている自負はあります』と発言しました。でも、今日は市の姿勢として、最悪の事態の対処だけを報告されている。福島と同じ事故が、現実には今稼働していない浜岡で起ったという前提もおかしいし、そこには3.11後、浜岡原発が大金を投じて進めている安全対策の検証もない。どうして、この場に中電の人間を呼んで、意見を言わせないのか?」
「そもそも、浜岡原発がぶっ壊れるレベルの大津波が来た時は、わが市は壊滅です。県の想定で1万4000人が死ぬと公表されている。『みんなそろってバスで避難』『スクリーニングの人員が足りないかも?』なんていう事態ではないでしょう? 原子力に対する知識もなく、専門家でもないわれわれ地方の議員が、別々に『0か100か』という極端な説明をされても、戸惑うだけ。個人としての決断も、全体の合意形成もできるはずありません」と。。。
私の暴論を契機に、議論百出で盛り上がった会議となりました。さまざまな意見が出ましたが、全部は載せられないし、ここは私のプライベートなブログなので控えます。個人的には、言いたい放題言わせていただいたことで、多少はすっきりしました。小杉議長のおっしゃった「われわれは、とにかくいろいろな立場の想定や対策を聞きながら、これからも時間をかけて、じっくり検討していきましょう」というまとめの発言の真意も、会議の後で理解できました。
牧之原市議会は、2011年9月、原発立地の周辺都市では全国に先駆けて「永久停止」を決議しました。在京のマスコミは大々的に報道し、全国の反原発、脱原発派の市民から歓迎されました。しかし、当時は1市民にすぎなかった私は、この歴史的な決議に至る経緯も、議論の中身も、当時の議会内の勢力図も、賛成・反対した議員それぞれの思惑も、よくわかっていませんでした。
だからこそ、新体制になった今から再び、私は市民の感覚で疑問に思うことや変だと感じたことには、遠慮なく大きな声を上げて、情報を吸収・整理し、正しい知識とバランス感覚を養っていきたいと思っています。