今、そこにある危険
本日は、榛原庁舎4階で開かれた川崎区と静波区の区長さんら幹部とともに『行政と地元区との意見交換会』に参加させていただきました。
7月15日に開催された両区合同の『市民トーク』(記事は…こちら!!)で、紛糾した2つの事案について、管理する県(御前崎湾管理事務所、島田土木事務所)の担当者を呼んで、あらためて時大会解決のための「意見交換」を行うという趣旨の話し合いでした。市長や建設部長らずらりと並んだ行政サイドでも、両区の幹部でもない1市議の私ですが…ありがたいことに今回初めて、ご招待していただきました。
川崎区の要望は…勝間田川中流の「深谷橋~竹橋の先」までの約800メートルだけに、大量の土砂が堆積している。ヨシや雑草も生い茂り護岸まで3メートルしかない箇所もあり、集中豪雨などが発生すれば大変危険である。その上流と下流では、県による浚渫(しゅんせつ)工事が実施されたのに、その、区間だけが止まってしまった。ここ数年、再三再四土砂の除去を陳情しているのに、どうして実施してくれないのか? …というものでした。
静波区の要望は…東日本大震災後の3年前に、地域住民と市、県の担当者が協議して『合意』した海岸線の『陸閘(りっこう)』(=開閉式防波堤)整備の進展がない! 5つのゲートのうち、1番西の1号は「常時閉鎖」。2~4号は「遠隔操作化」。そして、勝間田川河口沿いの5号は「かさ上げの上でスロープ化」でまとまったはずなのに…まったく事業が開始される様子がないのは約束違反ではないか? …ということでした。
これに対し、管理者の県の担当者は、どちらも「資金難」や「緊急性の問題」、そして「他の河川整備との優先順位」の話まで持ち出した煮え切らない態度だったので、一時は一触即発の不穏な空気も漂ったのでした。
すると、こう着した議論に業を煮やした 県議会最大会派の幹事長である大石哲司県議が、突然声を荒げました。「この地域の土木や港湾のインフラ整備を進めるみなさんが、まるで建設大臣か、県の土木課長のような答弁をしてもらいたくない!! 私も別のルートからも働きかけるから、なんとか予算を確保して対処するように努力してください! 要はどちらもお金さえ出れば、やれる話ですね?」とビシッと発言すると……「で、できると思います!」と両担当者。紛糾しかけていた話し合いが、一気に収束したのでした。(安請け合いしちゃって、大丈夫なのでしょうか?(笑))
この件に関しては、何の権限もない1市議の私は、珍しく一言も発言せず、静かになりゆきを見守っていましたが…いつもの市の会議では見たことがない明瞭な結末には、本当に驚きました!! そして、「やっぱり、政治家は経験と肩書と権限(…と押しの強さwwと怖い顔ww )がモノを言うのだな~!」と感心しました。(勉強になりました!)
会議後は、早速1人で、川崎区の現場を視察に行ってきました。日本中が集中豪雨で大変な今年の夏ですが…わが市のある静岡県中部は連日、厳しい残暑に見舞われています。幸運にも今はあふれる心配のない川の真ん中に、シギたちがのんびりと羽を休めているのが見えました。
夜には、静波区の『自主防災指定避難地変更説明会』が行われました。今年4月の『災害対策基本法』の改正により、地震や津波、洪水や土砂災害などの異常な災害や現象で市民が一時的に避難する『指定緊急避難場所』は、「それぞれの異常な現象」ごとに危険性のない場所に設定し直さなければならなくなったのです。
そのため、市の危機管理課の担当者が各区に出向き、それぞれの区に起こりうる災害の危険性を解説し、9月もメドに各町内の代表者に避難地の再考を促したというわけです。意図はよくわかりました。。。しかし、いただいた災害ごとに色分けされた『ハザードマップ』で確認すtるまでもなく…われわれの住む静波区は、ほぼ全域がレベル2の『津波浸水地域』なのです。。まずは来年3月予定の津波避難タワーの完成までは、現実問題として住民がまとまって逃げ込める緊急避難場所は、きっと確保できないような気がします。
現在の我々の平和と安全は、砂上の楼閣のようにいつ崩れ去ってもおかしくないほど、脆弱なものなのかもしれません。