静波海水浴場の魅力
イタリアのトゥーリオ一家と、我が牧之原市の誇る静波海水浴場に行きました。
家から800メートルの海岸まで歩いている途中で、農作業中の町内会長のNさん夫妻と遭遇。。「おっ! 彼らがメルマガのイタリアの人たちだね?」と声をかけていただき、うれしかったです。トゥーリオたちも大喜び。まるで、プロモーションのために来日した外国人俳優のように「ドモ! 私はトゥーリオです!」「マヌエルでーす!」と微笑みながら、Nさん夫妻と握手を交わしておりました。
勝間田川河口に昨年完成した高潮&津波対策用の「水門」に、トゥーリオはびっくり! 「ちょっと低くない? でも、カッコいいよね」と興奮していました。さらに、海岸の手前の遠隔操作の「※陸閘(りっこう)」を見ると「日本人は本当にすごいものを作るんだね!」と感心していました。
夏休みとはいえ、平日の静波海岸は、予想よりはるかに閑散としていました。私が、子供だった昭和50年代前半には、ここには17軒もの海の家が立ち並び、一夏に150万人もの観光客が首都圏や甲信越地方から訪れて、いつもごった返していました。今では、海の家は4軒。この日の海水浴客は…ざっと見渡して300人というところでしょうか?
日本人のレジャーの多様化だけでなく、周辺の河川の護岸のコンクリート化などで、年々砂浜が減少し、砂利混じりの海岸線になってしまったことも観光客減の一因ですが…それでもなお、穏やかで遠浅の美しい海が残っていることは救いです。海外ではほとんど見られない組み立て式で、食堂もシャワーも完備した海の家も、外国人観光客にとっては魅力的です。焼きそばやラーメン、焼き鳥といった日本式のファストフードをみんなで美味しくいただきました!!
初めての静波海岸の波打ち際で、トゥーリオ一家は歓声を上げて、残り少ない日本での夏休みを堪能してくれていました。「ケンジ!! 静岡は最高だよ!! 必ずまた遊びにくるよ!!」とトゥーリオは約束し、次の目的地、神奈川県に向けて旅立っていきました。
私たちは、これから先もこの美しい海を守り、いろいろなイベントやマリンスポーツの大会や祭りを開催し、誘致し、「全世界から1人でも多くの観光客をわが市に呼び寄せていきたいな」と、私は1人で誓いました。そして「1度でも訪れてもらえれば、ここの素晴らしさはわかるはずだから…」と改めて確信しました。
◆陸閘(りっこう、りくこう) 海岸線や河川の堤防を通常時は生活のため通行出来るよう途切れさせてあり、増水時にはそれをゲート等により塞いで、定的に堤防の役割を果たす目的で設置された施設のこと。