
ベルギー戦の無念をベルギーでのインディアカのW杯で!?
サッカーW杯で2大会ぶりの決勝トーナメント進出を果たし、世界ランク3位の強豪ベルギーをあと一歩まで追い詰めた日本代表が本日5日、チャーター機で成田空港に帰国しました。
そんな意義深い日に、先月千葉・船橋市で開催された『全日本選手権(第14回全日本インディアカトーナメント)』で、9年ぶり2回目の全国制覇を果たした牧之原市の『将軍』女子チームが、来年8月にベルギーで開催されるインディアカW杯での大暴れを誓ってくれました!!
プロスポーツの試合ができる芝のグラウンドも、実業団仕様の観客席のある体育館もない牧之原市において、団体競技スポーツで長年、県のレベルを飛び越えて、全国の強豪として君臨しているのは将軍女子以外にありません。。前回2009年の日本一以降も、コンスタントに全国大会には出場し、上位入賞を続けてきました。
それにしても、今回の優勝はトップレベルの競技スポーツの世界では、信じがたいほどの偉業です。。なぜならば、9年前とメンバーが同じだからです!!(みなさんの若さと美貌は、確かに変わっていませんが…ww)
そして、8年前のエストニアでのW杯出場前に、スポーツ紙の記者として大特集した私としては、当時一緒に記念写真を撮ってもらったまったく同じ4人のメンバーによる『時空を超えた快挙』の再現に、心の底から感動しています!
「勝因ですか? 気心知れた仲間と久しぶりに楽しく、全力で戦えたからでしょうかね? 私たちには失うものがないですから…」とチームの要・セッターで主将の曽根香奈子さん(39)は、9年前と変わらぬ笑顔で話してくださいました。。顔触れは同じでも、全員が9歳年を取っているわけです。。結婚や出産を経験した選手もいて、毎年同じメンバーで継続出場していたのではないのですから…今回の日本一が、いかにスゴいことかは、お分かりだと思います。
「みんなそれぞれ、家庭の事情でなかなか思うように練習に出られませんが、男子やシニアのみなさんが支え、応援してくださることを励みに、精一杯頑張ることができました。優勝できたのはチーム全員のおかげです!!」。9年の時の流れの中で結婚し、今では3人のお子さんの母になったエースの中川佐知子さん(37)が、感慨深げに話してくださいました。
8年ぶりに出場権を得た来夏のW杯の開催地は、先週のサッカーW杯で日本と因縁の生まれたベルギー!! これは何としてでも、頑張ってもらわなければなりません! しかし、問題は1人30万円以上と言われる旅費と滞在費。そして…国際大会ならではの諸行事やセレモニーに要する8泊10日もの長期滞在。。
「厳しいよ! お盆明けにまた1週間以上も海外に行くのは大変なこと。。今からいろいろ調整しないとならないし…頭が痛いよ」。将軍を率いる名波隆雄代表(60)もうれしさと困惑が入り混じった笑みで話していました。。
でも、そんなことは言わないでください!! みなさんは日本代表! 牧之原市の誇りなのです! 絶対にわれわれ市民が全力でサポートしますから!!
私も、ベルギーまで取材に同行したいなあ〜!!
<インディアカ・アラカルト>
◆起源 1936年にブラジルに滞在していたドイツ人宣教師クローンが、現地の先住民が行っていた「ペテカ」と言う競技を見て考案。日本には1968年ごろ伝わり、当初は「ピンポンパン」と呼ばれた。80年に日本インディアカ協会が設立されて「生涯スポーツ」として普及活動が行われている。
◆ルール 基本的にはバレーボールと同じ。バトミントンのダブルスと同じ広さのコートで「4対4」または「5対5」で対戦する。バレーボールと違い、レシーブ以降はボール(シャトル)を片手で打たなければならない。ひじから先以外で触ってもいけない。牧之原市インディアカ協会には、将軍が所属する全日本や世界大会につながる『オフィシャル部』と、老若男女で楽しめる独自のルールを採用した『ローカル部』が共存。ローカル部は、主として榛原地区で行われている。
◆世界大会 2000年に国際協会が設立され、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、スイス、スロバキア、エストニア、日本の7か国でスタート。01年から世界選手権、02年からW杯が開催されている。
◆将軍 1995年(平7)旧相良町の有志男性7人で結成。チーム名はメンバーが勤務していた酒造会社の人気銘柄から。地域のバレーボール経験者を中心に入会者が増え、年々実力が向上。03年に全国大会初出場。06年には男性の部で全国初制覇。そのメンバーが08年の世界選手権ルクセンブルク大会に「日本代表」として出場した。2010年6月には「シニア男女混成チーム」の部で全国準優勝も果たした。
