6年ぶりの権九観音御開帳
牧之原市勝間田区朝生(あそう)で、6年(=数え7年)ぶりに、日曜日まで開帳されている『権九観音(ごんくかんのん)』に、行ってきました!! 6年前とまったく同じ、雲一つない晴天でした。
江戸時代の初めに、体が弱く子宝に恵まれなかった愛娘のため、西国三十三ケ寺に願掛けの巡礼に出掛けただけでも凄いのに…孫が生まれたことで御仏に感謝して出家。さらには、45歳の若さで自ら生きたまま土中に入り、7日間読経を唱えながら即身成仏となった権九郎(=欣求和尚)さんを祭る『如意輪観世音菩薩』のお堂の前で、今回も供養祭が行われました。
「如意」とは「意のまま。思いのまま」との意味です…あらゆる悩みを引き受けて解決してくれるというありがたい菩薩です。
建立された延宝2年(1674 )から347年後の現代も、6年(=数え7年)ごとに、現在は112軒の朝生町内会をはじめ地域のみなさんや、子孫繁栄を願う人々からの篤い信仰の対象となって敬われ、大切に守られていることに感心し、誇りにも思います。
「コロナ禍の中、さまざまなご意見やご忠告がありました。非常に悩みましたが…350年近く続いてきたことを、今の人間の都合だけで止めてしまっていいものか? と思い、開催させていただきました」という町内会長さんのお話に、深くうなずき、賛同しました。
今年は、餅投げなどのイベントは自粛していますが、この6年間で新設された階段の手前には消毒液が置かれ、お堂の扉や窓は全開して、開帳されています。一番奥の観音像を触り、巻かれている紅白のさらしの切れ端を女性がお腹に着けると、子宝に恵まれるそうです。
前回、この場所に伺った時、私は市議会議員でした。父も存命でした。6年間でいろんなことが起こりましたが…すべてが本当にあっという間だったような気がします!! 45歳の若さで、子孫繁栄を祈りながら命を捧げた権九郎さんのような美しくも壮絶な最期を望むべくもないですが…私もこのまま「酔生夢死では終わりたくないな」と思います。