
台風2号の接近による梅雨前線の活発化で、昨日から今朝に掛けて、静岡県内でも線状降水帯が発生するなど、各地で記録的な大雨に見舞われました。磐田や島田、藤枝等で大きな被害が出ていますが…幸い、榛南地方には人的、物的被災はほとんどなかったようです。
ところで…大井川上流の長島ダムに流入する水の量が、昨夜の23時前から今朝8時までずっと毎秒700トンを超えていました。ただし、ほとんどそのまま放流しているので、ダムの貯水率はずっと42%ぐらいです。
詳細は…⇒ こちら!!
この9時間の平均流量を、毎秒800トンとして計算してみると…800(トン) X 60(秒)X 540(分)で、2592万トン!! 前後の数時間分を合わせれば…リニアのトンネル工事で減少が予測され、すべての有識者や専門家会議での議論の根拠である「毎秒2トン=年間6300万トン」の半分の大井川の表流水が、たった半日だけで海に向かって流れて行ったことがわかります!!
長島ダムは、洪水調節、流水の機能の維持、かんがい、水道・工業用水の供給を目的として2002年に完成した国土交通省管轄の高さ109m、長さ308m、総貯水容量7800万m3(トン)の巨大な多目的ダムです。
雨の多いこの時期は、貯水量を常に『洪水期間制限容量』の2100万m3付近まで低下させ、昨夜のような集中豪雨に備えています。放流量の調節による防災操作により、下流の水位を大幅に抑え、中下流域での洪水の発生を防いでいます。
「だからどうした? 我々が懸念しているのは、渇水期の水不足だぞ!」とおっしゃる方々がいます。県のくらし環境部もそう言います。しかし、長島ダムでは、雨のあまり降らない10月16日~6月15日(非出水期)は、必要な量だけ放流した上で『非洪水期貯水容量』4800万m3の水量近くを維持するように努めているそうです。
ただ、近年はダムに流入する土砂の堆積によって、計画上の貯水量が確保できなくなってきている事実はあります。周辺の中部電力の畑薙ダムや井川ダムの状況は、もっと深刻です。治水や電力の安定供給のためには、大井川水系に32個もあるダムや堰堤に溜まった土砂の除去は不可欠です。
なので、リニア関連の質問に併せて、県のくらし環境部に「リニア工事でトンネル内に湧き出てくる地下水を『命の水だから、全量大井川に戻せ!』とJRに主張したり、山梨県内で出る水まで『静岡に返せ!』と難癖つける前に、県による既存のダムの堆砂対策が先でしょう?」と尋ねると…
「一級河川管理は、交通基盤部の管轄です。長島ダムは国、発電のダムは中電が管理者です。それが『リニア工事で減少する水の代替案として…』ということであれば…田代ダムの水利権の話と同様、事業者のJRから管理者に要請すべき問題です」との返答に脱力しました。
まだまだ言いたいことは山ほどありますが…長くなればなるほど、最後まで読んでもらえないので(笑)…今回はこれで止めておきます。

昨日からの豪雨が止んだ今朝早くのことでした。
喜ぶ愛犬たちのオムツを取って、散歩に出ると…1匹の大きなカタツムリが、車道の真ん中を意気揚々と闊歩していました!
「気持ちはわかるけど…車に轢かれて死んじゃうよ!(*'ω'*)」
道端のアジサイの葉の上に、そっと戻してあげました!�