令和5年6月定例会開会
静岡県議会6月定例会が本日23日、開会しました。今定例会に上程された一般会計の補正予算案は総額93億100万円で、中小企業などに対する電気料金の支援に24億円、宿泊事業者の人材確保の支援に2650万円などが計上され、即日可決されました。
川勝知事は冒頭の提案説明で、来週7月3日で発生から丸2年を迎える熱海土石流災害の行政対応をめぐり、県議会の特別委員会が県が設置した第三者委員会の検証が不十分だとして検証のやり直しを求めたことについて『再検証を行う』と正式に表明しました。
また、ここにきて一気に動き出した感のあるリニア中央新幹線静岡工区のトンネル工事に関しても、以下のように発言しました。29日(木)午後の私の一般質問での重要なテーマですので、長いですが全文を掲載します。私が見聞きした映像や記事から理解した全体像や把握したつもりだった県の見解とは、かなり隔たりがある県にとって「都合の良い解釈」を前面に打ち出した説明でした。
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次に、リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全についてであります。
先月 31 日、本県のリニア中央新幹線建設促進期成同盟会加盟後、初となる総会が開催され、出席いたしました。また、同日、自由民主党の超電導リニア鉄道に関する特別委員会も開催されました。
これらの場において、私から、改めて本県の基本姿勢である「リニア中央新幹線の建設と、大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全の両立」を説明し、トンネル工事に伴う「本県地下水の県外流出」と「大量の発生土処理」という 2 つの課題の解決に向けて、国に積極的な指導、関与を求めるとともに、自民党特別委員会の委員の皆様に、積極的な御支援などをお願いしたところであります。
また、総会において、山梨県の長崎知事から、本県が抱える問題や懸念を沿線地域全体で共有すべきとの提案があり、了承されました。本県が有する課題を、沿線都府県の皆様と共有することは大変有意義であり、本県としても最大限協力してまいりたいと考えております。
今月 7 日の県の地質構造・水資源専門部会では、JR東海が山梨県側から本県に向けて進めている高速長尺先進ボーリングについて、対話が行われました。
JR東海からは、ボーリングにより静岡県側から流出した地下水を推定する科学的方法について、具体的な対応の内容が示されました。さらに、JR東海・静岡県・山梨県が合意することを前提に、ボーリングにより静岡県側から流出したと判断される地下水について、全量を戻すと説明があり、一定の進捗がありました。
今後、ボーリングが県境から約 300m地点に達するまでに、静岡県内の地下水が流出したと判断する方法・判断基準・戻す方法について、関係者間で合意できるよう、協議を加速させてまいります。
県といたしましては、今後とも、リニア中央新幹線の建設と、大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全の両立を図るため、国と協力してJR東海との対話を進めてまいります。
私が副委員長を務める文化観光委員会で、審議して承認した『宿泊業の経営基盤強化事業費』の内容です。人手不足が深刻な観光業界に県外から人材を確保するため、県が主体となってマッチングアプリの活用や説明会を行うそうです。