キラキラセミナーで初講演
地元の牧之原市静波区のシニアのみなさんを対象にした生涯学習クラブ『静波キラキラセミナー』で、初めて講師を務めさせていただきました!(^-^)/
公私にわたり、いつも大変お世話になっている人生の大先輩のみなさまに、これまでの活動実績と現在の県政の課題を熱く、詳しく解説させていただきました。
長時間でしたが…最後までとても熱心に聴いてもらえて…地方政治家の端くれとして、こんなにうれしいことはありません!(´^ω^)
私の6月29日の県議会での一般質問を、文字起こしの終わったものから順次、ご紹介しています。
本日は…「1 リニア中央新幹線建設整備への県の対応について 」のうち…(1)リニア中央新幹線建設促進期成同盟会での対応…です。
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【質問】はじめに、リニア中央新幹線整備への県の対応についてのうち、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会での対応について伺います。
先月5月31日、知事はリニア中央新幹線の沿線都府県でつくる「リニア中央新幹線建設促進期成同盟会」の総会に、昨年7月の加盟以来、初めて出席されました。
その総会の場で、知事は副会長として挨拶に立ち、開口一番「静岡県は、リニアには一貫して賛成している」と改めて、従来の『リニア大推進論者』であるというご自身の立場を表明されました。まあ、ここまではいつもの川勝節ですが、私はニュース映像で、間髪置かずに述べられた次の発言に仰天しました。
知事は「田代ダムの取水抑制と、燕(つばくろ)沢の盛り土360万立方mと藤島沢の要対策土10万立方mを合理的に解決すれば、何の支障もありません」と断言されたのです。
するとどうでしょう。2週間後の今月14日には突如、県はJRに対し、田代ダムを管理する東電の関連会社と「田代ダム案」についての協議入りを認める文書を送付したのです。これにもびっくりです。
知事は、昨年7月に同盟会への加盟が認められて以降も、記者会見や本会議等、ことあるごとにリニアトンネル工事による大井川流域の水資源や生態系への影響等、県がJRに提出した「47項目の問題を全て解決するまで、県内の着工は認めない」と宣言してきました。しかし、状況は知事の発言で急展開しました。今後、両社の協議が進み合意した暁には、前述の知事の話によれば、もはや残る〝障害〟は、工事による発生土関連の項目だけということになります。
今日に至るまで、JRから全47項目の解決に向けた約束も対策も出されていない現状で、知事が期成同盟会で話した「合理的な解決」に向けて、県は着々と動き始めた感もありますが、その認識でよろしいでしょうか。そして、残る問題の解決実現に向けても、これから県は主体的にどう取り組んでいくのかを伺います。
さらに、注目に値する報道もあります。本年5月31日に行われた期成同盟会総会後の東京の産経新聞によれば「知事は昨年12月ごろ、国などの関係者に、①長野県内の停車駅を現計画の飯田市よりも約100キロ北の松本市に設置し、静岡県内を通らないルートに変更すること。②JRが計画する品川-名古屋間の先行開業を断念し、その後に予定される名古屋-大阪間の開業に合わせて全線一括開業を目指すことを要請した」とのことですが、これは事実でしょうか。
思い起こせば、知事は令和2年10月にも同じルート変更案の論文を文芸誌に寄稿し、物議を醸しています。あの時は、直後に当時の難波副知事が「ルート変更は必要ない」と否定して、騒動はうやむやになりました。昨年7月の期成同盟会への加盟にあたり、知事はちょうど1年前の今日6月29日の定例記者会見で、「現行ルートでの整備を前提に取り組みを進める」と県の姿勢を示しました。しかし、晴れて「建設促進期成同盟会」に加盟した現在でも、やはりルート変更が知事の本心、最終目標であるのであれば、退会や除名に匹敵する大問題であると思いますが、県の見解をお聞かせください。
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【知事】大石健司議員にお答えいたします。リニア中央新幹線整備への県の対応についてのうち、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会での対応についてであります。
5月31日に開催されましたリニア中央新幹線建設促進期成同盟会の総会で、私は、本県のリニア中央新幹線に対する基本姿勢を述べました。併せて、南アルプストンネル工事に伴う「トンネル湧水の県外流出」と「大量の発生土の処理」という2つの大きな課題の解決に向け、関係の皆様に御理解と御協力をお願いした次第でございます。
この期成同盟会における「合理的に解決すれば何の支障も無い」との発言は、田代ダムの取水抑制の実現性、ツバクロの発生土置き場としての適切性、藤島の要対策土処理の適法性、合理的に解決すれば、現時点における2つの大きな課題であります、工事中のトンネル湧水の県外流出と大量の発生土処理について、支障が無くなるということでございます。
これは、全て47項目と関わっております。トンネルを掘ると水質が変わります。
トンネルを堀り、また発生土が出ますと、それを積み上げれば生態系に影響が出ます。ですから、この大きな柱の中には、47項目全部が入っていると御理解下さい。
この、リニア中央新幹線工事の着工には、引き続き、専門部会でしていただき、有識者会議で今、検討を進めていただいております。事項47項目について対話を尽くし、対応策について地元の理解が必要であるという考えに全く変わるところはありません。
この大きな問題の早期解決に向けまして、県専門部会におきまして、JR東海との対話を鋭意進めております。科学的・工学的根拠に基づく検討の結果が示され、対応策について、地域の皆様が御理解なさって、納得していただくことが合理的であります。
押しつけられるのではなく、自分達が腹の中で分かるということが大切です。しかし、これまでのJR東海さんの御説明は、未だ不十分であり、解決には至っておりません。引き続き、この課題の解決に向けまして、沿線都府県とも情報共有を図りながら、論点を明確にしつつ、スピード感をもって取組を進めてまいります。
去る6月20日に沿線都府県との間で、総会において、我々の問題を共有しようということが決まりまして、早速、担当の方達が、10都府県集まりまして、議題は、これからの方法、それからもう一つは南アルプスの水問題ということで1時間議論していただきました。一気にこれで、沿線都府県に我々の問題が共有されたというふうに思っております。こうした形でスピード感を早めていくということでございます。
次に、ルート変更に関する私の見解でありますが、私から国などの関係者にルート変更を要請した事実はありません。私は一貫して現在のリニア計画に賛成しております。昨年7月のリニア中央新幹線建設促進期成同盟会への加盟に当たり、現行ルートでの整備を前提として、県内の課題解決に向け取組を進めることを明確に申し上げました。
現行のルートを前提にしなければ、専門部会は開くことができません。現行のルートを前提にしなければ、有識者会議は開くことができません。現行のルートを前提にして全てしていただいているわけです。これまでの専門部会での
対話も、全て現行ルートを前提に行っているものであります。引き続き、リニア中央新幹線整備に伴う大井川の水源と南アルプスの自然環境への影響の回避・低減を図り、県民の皆様が抱かれている不安、懸念が払拭されるように、JR東海との対話に真摯に取り組んでまいります。
以上であります。
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【再質問】あらためて伺います。どうして期成同盟会総会の場で、「田代ダムの水の問題と発生土の問題と要対策土の問題が解決すれば何の支障もない」などと発言してしまったのか
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【知事】再質問にお答えいたします。
トンネルを掘れば、水が出ます。トンネルを掘れば、発生土が出ます。ですから、これが一番大きな全てのものの原因になります。この2つの問題が、他の問題と全て関係をしております。ですから、この2つの問題が解決できれば、他の問題も自動的に解決できるというふうに私は考えております。
その中で47項目全部をあげますと、1人3分間だけで、それはできませんので、水と発生土、両方とも今、困っていると。これに関連してですね、人々に分かってもらうことが大切で、それには私は成功し、今回の事務レベルでの部会において、南アルプスの水問題をテーマに取り上げて下さって、そして共有していただくことができたというふうに思っております。
水問題が出てきますと、水質、水脈、それから生態系、全部関連してまいりますので、自ずとその問題は出てまいります。そういう考えでおります。