温泉をユネスコ無形文化遺産に
静岡県議会自民改革会議の『観光産業振興議員連盟』の群馬県視察研修2日目(最終日)は、草津温泉に伺いました。
群馬県温泉協会・草津町温泉協会の中澤敬会長(元草津町長)と福田俊介事務局長から、ウィズコロナ、アフターコロナ時代のV字回復に向け、草津温泉が取り組んでいる数々の斬新的な施策や活動を詳しくご紹介いただきました。
草津温泉は、群馬県吾妻郡の草津白根山東麓に位置するpHは2.0程度の強い酸性泉(酸性低張性高温泉)です。(場所(源泉)によっては硫黄泉などもある)
古くから薬湯と知られ、毎分3万2300リットル以上の自然湧出量は日本一! 室町時代以降、『日本三名泉』と呼ばれて称えられ、古来「恋の病以外には全て効く」と言い伝えられています。
世界に類を見ない日本全国の温泉文化を『ユネスコ無形文化遺産』に登録することを目指している群馬県温泉協会の代表地として「身も心も癒される常に進化を続ける温泉観光地」「歩きたくなる観光地」をキャッチフレーズに、温泉街の中心部に湧き、名実ともに草津温泉の中核をなす源泉である『湯畑(ゆばたけ)』の周辺を計画的、効率的に整備。1975年(昭和50)芸術家・岡本太郎氏が、デザインと監修して以降、各施設がロータリー状に造られてきたそうです。
近年は「まちづくりは景色づくり」「時代の物語のあるまちづくり」をコンセプトに「湯源湯路街プロジェクト」(2012~15)「灯路計画=2万球のLEDでライトアップ」(2016~)「裏草津地蔵再整備」(2018~20)「リゾートエリアの再開発」(2019~)等の斬新的な取り組みを進め、内外の幅広い年齢層の観光客を呼び込む事業を積極的に進めているそうです。
それでも、中澤会長は今後の課題として…「ユネスコ無形文化遺産への登録を目指すにあたって、まずは管轄する文化庁の意識を変えることに苦労しています。2020年にフィンランドのサウナ文化が登録されましたが、日本ではこれまで貴族や公家、武家の担ってきた芸術が重視され「生活風習は文化」という意識が低いんです。全国的な署名活動や国会議員や知事会の力を借りて、機運醸成に努めていきたい」とご説明くださいました。
何から何まで、本当に勉強になりました。。唯一、残念だったのは、諸般の事情でこの素晴らしい温泉に入浴することも風情ある温泉宿に宿泊することもなく…帰ってこなければならなかったことです!(*´Д`)