忘れてはいけない事件
<河本千奈ちゃんのお父さんの会見を大きく伝える8月31日の静岡新聞1面>
毎日、牧之原市や吉田町の魅力や素晴らしさだけを嬉々として紹介したい私ですが…この地域を代表する県議会議員として、時には、否が応でも避けては通れない…無視することはできない悲しくて重い話題もあります。
牧之原市の川崎幼稚園で、当時3歳の女児が登園バスに5時間以上も置き去りとなり、重い熱中症で死亡した事件からこの9月5日で丸1年となるのを前に、亡くなられた河本千奈ちゃんのお父さん(39)が8月30日、静岡県庁で県内マスコミの共同取材に応じ、現在のお気持ちを語られました。
各メディアに大きく取り上げられた記事を熟読し、映像を凝視し…改めて、この起こってはならなかった悲惨な事件の重大性と、遺された家族に対する行政や政治家による真摯で丁寧なケアや対応の難しさ、必要性を痛感しています。
今回、「事件の経緯からこれまでの流れを詳細に特集している」と私が感じた、テレビ静岡さんがキー局のフジテレビの『FNNプライムオンライン』に掲載した全国向けの記事をご紹介します。→ こちら!!
マスコミではほとんど報じられていませんが…牧之原市議会では、事件から半年後の今年3月の定例会最終日で『令和5年度一般会計予算』について「(昨年9月には細江保育園の指定管理の取消を申し出ていた)榛原学園との協議を速やかに進めること」など3項目におよぶ異例の〝条件〟をつけた付帯決議を可決しました。こちら!!
また、前述のテレビ静岡の記事の中にもあるように、昨年暮れの記者会見で千奈ちゃんの悲しい死を「今年の漢字=水」と無理に関連付ける発言をした川勝知事は、今年2月議会の私の一般質問での指摘を受けて、議会の壇上でご家族に謝罪しました。→ こちら!!
するとこれらの直後から、千奈ちゃんのお父さんが、ツイッター(現X)のアカウントを開設。それまでの沈黙を破り、自ら千奈ちゃんの顔写真や事件に対する心境とありとあらゆる状況や情報を詳細に、克明に発信されるようになりました。
また、真っ先に『届かぬ声』という題名の特集連載を始めた静岡新聞を皮切りに、ありとあらゆるメディアの取材に応じ、さまざまな形でこの事件の重大性と行政や世間の対応の遅さ、鈍さについての悲しみや憤りの思いを吐露されています。
かけがえのない娘さんを突然、喪ったご家族のどうにもならない辛いお気持ちにどう寄り添い、再発防止とともにどのような形でこの事件を総括し、解決(…は絶対にしませんが)、重大な教訓として後世に語り継いでいけばよいのか? 市や県や県、そしてわれわれ政治家も市民も、改めて襟を正して考え直し、次の行動につなげる必要があると思います。