新進気鋭のフィリピン企業
フィリピンの新進気鋭の水産物加工品輸出業者の『 ブルーフィン・シーフード・エクスポート株式会社』の本社工場を訪問し、製造ラインを視察しました。
同社は、低温殺菌した水産物を冷凍して、付加価値のあるシーフード製品に加工し、全世界に輸出しています。静岡市中央卸売市場の魚卸売業者を通じて、静岡県にも同社の商品が、大量に流通しているのです。
ヘンリー・タン・モラレス社長(45)は
まだ大学生だった2000年に、水産物卸会社を設立し、2003年から冷凍魚の輸出を開始しました。
2008年からは、お得意様の日本市場に向け、研究に研究を重ねて開発したタコ焼き用の茹でてから冷凍した『たこぶつ(=タコのぶつ切り)』が、大ヒットしたのだそうです!!
徹底した衛生管理も評価され、売り上げを10倍に伸ばし、今や本社工場では従業員100人による24時間操業で、1日3.4㌧ものたこぶつを生産しているとか。
技術革新と生産性の向上、そしてコスト削減で、国内の製造原価は20年間、同水準を維持しているものの…「創業時には1ドルが78円だったのに、今は154円! 円安ペソ高で本当に大変ですが…必死で我慢しています」(ヘンリー社長)
それでも、フィリピンの非農業部門の法定最低日給は570ペソ(約1515円)だけに…安価で生産できる同社の商品への日本や韓国からの注文は、途切れることはないそうです。
「昔は『硬くてまずい!』と言われたフィリピンの冷凍のタコやイカが、今では日本のタコ焼き屋さんや回転寿司を支えています。これからも頑張りますので、静岡のみなさんよろしくお願いします」とヘンリー社長は、にこやかに話していました。
午後からは、日本の看護、介護、ホテル、建設などの業界での就労を目指すフィリピンの若者に日本語や専門知識を教える『マニラ国際アカデミー』も、じっくり視察しました!