浜当目トンネル周辺を視察
静岡県議会会派の政務調査会の一員として、今月1日夜に大規模な斜面崩壊が発生した焼津市の大崩海岸沿いの『県道静岡焼津線』の被災現場と、通行止めとなっている浜当目トンネル周辺を視察しました。
地元の良知県議(焼津市)や相坂幹事長(静岡市駿河区)の声掛けで、県の交通基盤部や島田土木事務所の職員、焼津・静岡両市の幹部や土木職員、地元自治会や漁業関係者、そして報道陣など…約50人で、高さ約90m、幅約170mにわたって崩落したトンネル上の斜面の現状を確認しました。
焼津市と静岡市の海沿いを結ぶこの路線は、2013年に台風で同様の地滑りが発生した際に寸断され…斜面を避けて、長さ905mのトンネルを掘り、4年かけて開通させたという経緯があります。
トンネル自体は、崩壊した斜面から距離があるものの、内部に亀裂も確認されたこともあり、県では「原因究明と安全性が確認されるまで」の当分の間、全面通行止めとするそうですが…
現状説明を行った島田土木事務所の内山所長は「こういった土砂崩れの調査や対応は、長期的な視点が必要です。現時点で、開通がいつになるかはわかりません」と苦渋の表情で話していました。
11年間、立ち入り禁止の箇所の崩落だけに、人的被害がなかったことは不幸中の幸いですが、現場から東にある元小浜地区の15世帯約30人の焼津市民は、市街に出るには静岡市用宗まで出て、国道150号から迂回しなければなりません。
できるだけ早い原因究明と効果的、抜本的対策の実施が望まれますが…地形的、地質的、そして「大崩海岸」という地名が示す通り、歴史的にも崩落が繰り返されてきた現場だけに、今から難航が危惧されています。
最後に蛇足ですが(笑)…個人的には41年前の初秋。剣道の国体県予さ選でポカ負けした〝罰〟で、静岡から榛原まで1人、歩いて帰った日に感動した崖沿いの美しい景色が、完全に消え失せていたことが、大ショックです!