
語るに落ちた川勝前知事!!
今年も『大井川の清流を守る研究協議会』の令和8年度の総会に、14人もいる〝相談役〟の流域県議の1人として出席しました。
2000年(平12)に、大井川右岸の榛原郡の旧8町(本川根、中川根、川根、金谷、吉田、榛原、相良、御前崎)が「かけがえのない貴重な大井川の水資源を守り、後世に引き継ぐために」と結成した歴史ある協議会です。
平成の市町合併を経て、大井川の水の恩恵を受ける旧志太郡、旧小笠郡も含めた5市2町(島田、牧之原、御前崎、菊川、掛川、川根本町、吉田)の首長と議長で構成していましたが…5年前から焼津、藤枝、袋井の3市も、正会員に加わりました。
総会後には、川根本町在住の静岡県環境学習指導員の小澤節子さんによる素晴らしい講演を拝聴しました。「明治以降の発電や灌漑用ダムや農工業用水の大量取水により、表流水も河原の景観も、劇的に変わってしまった大井川をいかにして守り、後世に遺すか?」というテーマでした。
実は、私も3年前の県議会6月定例会の一般質問の準備段階で…「県は、リニア工事による水減少の可能性ばかり問題視する前に、一級河川管理者として、河原の石やダムに大量に堆積する土砂の撤去など、何十年も前から発生している渇水期の水不足への対策を、先行して進めるべきでは?」という質問を提出しました。
しかし、当時の川勝県政の河川砂防局が飛んできて「河床や長島ダムの堆砂対策の所管は国、電力ダムの管理者は中電なんです。県は、あくまで要望や提案をする立場にすぎないので…議場で責任ある答弁ができません!」と撤回を懇願してきたので、やむなく取り下げました。
今月7日の鈴木知事による『リニア工事着工容認発言』を受け…川勝前知事は〝そもそも論〟である「リニアは不要」「全線建設中止」を訴える反対派の集会にメッセージを寄せ「リニアトンネル工事は、百害あって一利なし」「万死に値するほど誤った決定」とこき下ろしました。
これはつまり、一昨年までの約10年間、川勝前知事が、次から次へとJRに突き付けた再調査や対策措置等の厳格な要求の数々は、すべて『リニア工事着工阻止』だけのためだったことを、改めて〝自白〟したようなものです。
講演終了後、小澤さんと1対1でお話しさせていただきました。「大井川上流域の住民は、源流の川床300mも下を通るトンネル工事で、川の水がこれ以上減るとは想っていません。下流域の地下水? 河口の吉田町まで80kmも離れているんですよ。マスコミは『反対運動しないんですか?』とけしかけて来ますが、私たちはやりません!」…だそうです。
協議会の副会長を務める牧之原市の杉本市長は、欠席した会長の代理の挨拶で…「これからも大井川の水資源を守り抜きながら、リニア工事着工をスタートとして、JRを相手に一利でも二利にでもなる活動をしていきたい」という趣旨の話をしました。
まったくその通りだと思います!


↑↑↑↑↑ご講演の際、小澤節子さんが、会場で配布してくださった手書きの資料です!
長年に渡り、ご自宅のすぐそばを流れる大井川を観察&調査し続け、大井川の上中流域の視察会や各地で出前授業や講演会を行ってくださっている大井川の歴史と今を知るスペシャリストが「1人でも多くの県民のみなさまにご覧いただきたい。どうか拡散ください。文責はすべて私にあります」と胸を張って披露された『大井川水利状況案内図』です。
これだけ丁寧に綿密に、われわれ流域住民の〝命の水〟を支えてくれている大井川水系の現在と利水状況をまとめ上げた克明な資料を私は他に知りません。そして、その小澤さんが「リニアのトンネル工事では、大井川の水は今以上減らないと想っています」と断言されたのですから、私は驚きました。
ただし、本日の講演でも、令和3年6月作成のこの水利状況の説明図でも、小澤さんがリニアトンネル工事の懸念について言及されたのは、表流水や伏流水の減少についてではなく…大量の『廃岩盤捨て地(=発生土置場)』の問題だけでした。
『リニア新幹線について』という囲みの項目の中でこう書かれています。「南アルプス地中深く(地下300m内外)建設されるが、工事用トンネルを何本か本トンネルに向けて掘るという。当工事の廃岩盤を捨てる為、捨て地(置き場)が大井川(の周辺)に計画されている。400万立方メートルとか?」。それだけです。
この件に関しても、県はこの3年間にJR東海に対して、厳格な管理と土砂災害発生防止対策を厳命。JRからの具体的な対応策は専門者会議で了承されていますが…水資源や生物環境同様、これから先も徹底した現場検証やモニタリングを求めていく必要性を共有していることは言うまでもありません。